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『半沢直樹 アルルカンと道化師 / 池井戸 潤』を読んだ感想。

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『半沢直樹 アルルカンと道化師 / 池井戸 潤』を読み終わりましたよ。

これまで刊行されてきた物語よりも以前の出来事が描かれている今作品。東京中央銀行西支店の融資課長として取引先の企業に対しては真摯に向き合い、間違った方法で成果を挙げようとする上司や同僚に対しては断固として否を突き付ける。

「基本は性善説。だがーやられたら倍返しだ。」半沢直樹シリーズは相変わらず面白く、読み終わった後は何だか気持ちの晴れる小説でした。

タイトルを見た時まっさきに頭に浮んだのはからくりサーカスでしろがねが操る懸糸傀儡アルルカンだったのですが、そもそもアルルカンというのはピエロ同様に伝統的なイタリア喜劇に登場する人気キャラクターだったんですね。知りませんでした。

https://www.youtube.com/watch?v=EYpSzmm7oFc

第九章 懲罰人事で竹清翁が半沢に自身の半生を語るシーンが個人的にはとても良かったです。

「生まれが貧乏だったので自分の会社を大きくすることだけを考え、がむしゃらに働き詰めた。ある時、はっと気づけばもう還暦になっていた。地域への貢献とか、ボランティアとか、そんなものこれっぽっちも考えていなかったが、おかげでカネだけは儲けたけど、考えてみたらそれは寂しい人生だった。」

「これからは会社のためでなく、世の中のために生きよう。地域の人たちと交流して、この人たちのために何かしてやろうと考えた。するとそこには、いままでにない心の豊かさがあった。自分のためでなく、他人のために何かをするというのは、金では買えない幸せだ。」

人はなぜ生きるのか?その答えのひとつがこの会話に込められている気がしました。

終わり!

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キリュウ
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